加計学園問題を扱った『巨悪対市民』を読んでみた
このような本を入手いたしました。
今のところ、かなりレアな書物(徐々に発行部数を増やしている模様)。外観は同人誌っぽいです()
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加計問題を分かりやすく解説している本
豆州楽市さんで購入しました。
発売当初の取り扱い数は100部、15分で完売したのだとか。ふと商品ページに行ってみたら「在庫あり」表記で、つい衝動買いしてしまいました(待)。
Amazonでも取り扱いが始まる可能性が示唆されていますが果たして。
せっかく買ったので記事にしたいと思います。
今治加計獣医学部問題とは
「加計学園」というキーワードでメディアが連日賑わっていましたね。
図面が出てきたあたりで何が起きたのか、メディアが(パッタリと)報じなくなったため、何が問題なのか理解できない方もいらっしゃるかも知れません。
当該書籍を読んでみたところ「今治加計獣医学部問題」と呼ばれている模様。
大手メディアでは「加計学園問題」と称されていました。
「加計学園」とは?
今更ですが学校ビジネスを手広く展開しているグループ。
詳しくは公式ウェブサイトやWikipediaをご参照ください。
学校法人 加計学園
加計学園グループ – Wikipedia
愛媛県今治市に獣医学部を設置しようとしています。
今治市からは96億円の補助金交付決定書が発行されています。
税金の使われ方が問われている
- 開設のための必要条件を満たしていない可能性
- 政府を巻き込んだ収賄疑惑
- 建築費水増しによる補助金詐欺疑惑
- 設計図のまま建設した場合バイオハザードのリスクが高い
ざっくり言うと、税金が不当に扱われたという疑惑です。
というか文字数ばかり増えてもアレなので分かりやすくまとめたいなとは思いつつも、いかんせん疑惑や問題点が山盛りてんこ盛りすぎるので当ウェブログで1から10まで扱うのは差し控えたいと思います。
「巨悪対市民」を読んだ感想など
「巨悪対市民」について
この書籍を読めば今治加計獣医学部問題についてはおおよそ把握できます。
メディアでも夏頃までは扱っていましたがそれ以降の問題についてはこの書籍が分かりやすいです。
「巨悪対市民」の仕様
A4サイズで100ページちょっと。
書籍としてはちょっと大きめ。
お出かけの際、そっとカバンにひそませるというのは中々難しそうです。
文字は大きく、読みやすさに配慮されています。誤字脱字はご愛嬌。人物事典が付録として追加されています。専門用語の辞典などが付録としてあったらもっと良かったかなと思います。
「巨悪対市民」の内容
実のところ、読んだ内容のほとんどが知っているものばかりでした。
と、言いますのも私自身この問題には関心が高く、今治にて調査をしているであろう複数のツイッターアカウントをしばらく追いかけていたという背景があります。
そういった意味では、新鮮な内容ではなかったかな、というのが個人の感想です。
「市民による告発は割りと気軽にできる」という部分がちょっと新鮮だったくらいでしょうか(笑)。
「巨悪対市民」のオススメポイント
この問題、大手メディアは揃って口をつぐんでいますから、そういった観点から知りたいという方にはおすすめできる一冊です。これだけで加計学園の獣医学部新設における問題点がほぼほぼ網羅できます。
「巨悪対市民」の主張
- いわゆるFランクの加計学園がまっとうな獣医学部を新設・運営することは不可能
- この案件は建築費水増しによる補助金詐欺の疑いが濃厚
- 図面から読み取れるバイオハザードのリスク
- 理事長と総理大臣(2017年時点)との癒着
- 認可が下りないと破たんする加計学園の自転車操業的学園ビジネス
こんな具合でしょうか?
そして件の図面が含まれています。NHKがお蔵入りにしたという噂の。
獣医師が足りない≠獣医学部新設
獣医学部を今治に作ることが悲願であって、それがようやく通ったのであるという主張もある訳ですが、それはあくまで自治体側の都合。
今治市の長年の悲願で獣医学部を新設することと、今治市近郊に獣医師を引き止めておくことは別個の問題として考えなくてはならないと考えます。
獣医学生を増やすことが目的化してはいけない
この本で書かれていることが真実なら(詳しくは読んで確かめてください)、加計学園が新設しようとしている獣医学部は獣医師を真剣に目指す人にとっては果たして利益となるのか。
獣医師になるために必要な知識を蓄えさせ、国家試験合格にかなう学力に達するよう助けるのが主旨のはずであって、獣医学部に入れさえすれば良い、という訳ではないはずです。
誰のための今治加計獣医学部設置か?
現職の国会議員が関わっている可能性という背景もあって、永田町ではこの問題を政局に持っていきたがりがちなのですが、私は加計学園の今治獣医学部設置が今治市のためになるとは到底思えません。
今治市に求められていること
先ほども述べたように、獣医師が足りない→獣医学部を招致することが悲願であったとしても、その後必要とされるのは獣医師資格を得た方を今治市周辺に引き止める努力です。
勉学のため、一時的に学生さんは今治市周辺に来てくれるかも知れませんが、卒業したあともすべての資格取得者がその土地にとどまってくれる訳ではありません。
獣医学部設置はプロセスでしかない
獣医学部は、獣医師を目指す方が免許を取得するまでのプロセス(過程)に過ぎません。いわゆる「ハコモノ」を作ることでそれが解消されるということはないのでは?と。
また、仮に獣医学部が新設できたとしても、今治が実際に潤うのは一時的であろうという見解も。
獣医学部が新設されることで今治市民が背負う負担は、一人あたり14万円と言われています。果たして、その負担を相殺できるほどの利益につながるのかどうかという話は、自治体がうるおうために今後も払わなければならぬ努力次第であり、また別の話になることであろうと思います。
例えばですが、岩手県では修学資金の貸付を実施しており、条件を満たせばそれを免除するといった制度もあるようです。
近頃では、加計学園は問題ないという見解を示した書籍が発売されたという経緯もございますし、反証として一読する価値もまたあるのではないかと。
加計学園問題に関する単純な疑問「日本では獣医師が不足しているのか?」:データでみる国際比較(六辻彰二) – 個人 – Yahoo!ニュース
獣医師は日本全体としては足りているそうで……今後もペットブームは下火になっていくでしょうし、配置のバランスの問題であって、単に学校を増やせばよいのかという感じもあります。なかなか難しい問題ですね。
加計学園問題に対する主観と印象
ここからは私の主観ですが。
正直、アヤしいとしか述べようがありません。
異常なまでに逃げまくってる、というか動きが変。
政府にとって相当好ましくない案件なのだろうなという印象は染み付きました。
岩盤規制に穴を開けたと言えば聞こえは良いのですが、国家戦略特区に理事長と懇意にしている人()や政商が紛れ込んでいる時点で信ぴょう性が半減してしまいます。
国家戦略特区諮問会議のメンバーを晒してみる。 | 薄荷らぼ。 – 楽天ブログ
この問題を疑惑のまま、うやむやなままにしておくことは長期的に見ても良くないでしょう。
是非ともこの疑惑を晴らしていただきたいと思います。
「巨悪対市民 今治発!加計学園補助金詐欺事件の真相」が発売 モリカケ共同追及プロジェクト | 長周新聞
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